Shopifyパートナーとは?種類と5段階ランクの昇格要件

Shopifyパートナーとは?種類と5段階ランクの昇格要件
  • URLをコピーしました!

Shopifyのパートナー制度は、名称と評価の仕組みが数年かけて入れ替わりました。

提供を終えた制度は3つあります。制作会社とEC事業者をつないでいたShopify Expertsと、Plusの構築会社を認定していたPlus Partner Programです。アプリの品質を認定していたPlus Certified App Programも終了しました。

自社がどの段にいるのか、次の段に何が必要か。制度が入れ替わったことで、この2つを公式ページだけで追うのが難しくなりました。

この記事では、登録で得られるもの、パートナーの種類、5段階の並び、昇格要件、表示の義務の順に整理します。

1.開発ストアと収益源は登録直後から使える

Shopifyパートナー登録後に用意できる開発ストアの環境を表すノートパソコンと書類のイメージ

パートナー登録に費用はかかりません。登録には正式名称と有効なメールアドレスが必要で、パートナープログラム契約への同意が条件になります。

契約には、Shopifyが申請を却下する裁量を持つと明記されています。

登録すると、テーマやアプリの動作を試すためのストアを無料で作れます。あわせて、Shopifyを新しく契約する事業者を紹介したときに収益を受け取る資格が付きます。この事業者を、Shopifyではマーチャントと呼びます。

無料のストアと収益の受け取り資格は、登録した時点で手に入ります。

一方でランクは実績で決まります。動かすのは収益額と新規獲得件数で、紹介したマーチャントと継続支援しているマーチャントの両方が対象になります。

登録した時点では、どの組織も最初の段にいます。一定の要件を満たすと段が上がり、これを昇格と呼びます。

1-1. 開発ストアとクライアント譲渡ストアは無料で数の制限なく作れる

何を作るかで、選ぶストアが変わります。社内で試すなら開発ストア、クライアントに引き渡すならクライアント譲渡ストアです。

作成できる数に上限はありません。

開発ストアは、機能の確認とテストデータの投入に使う環境です。クライアントへ譲渡することはできません。

クライアント譲渡ストアは、作成時に国と地域を選びます。Plusの機能が必要な場合は、Shopify Plusを選ぶこともできます。

どちらもDev Dashboardのストアタブで作成と管理を行います。パートナーダッシュボードから遷移する画面で、契約上はパートナーダッシュボードの一部として扱われます。

1-2. クライアント譲渡ストアは引き渡しの前後で条件が変わる

引き渡しを終えても、まだ収益は動きません。

継続コミッションが発生するのは、クライアントがプランを有効にした後です。マーチャントがShopifyに支払う月額の一部を、毎月受け取り続けられる仕組みです。

前提はもうひとつあります。パートナー主導の手続きを通したことです。

クライアント譲渡ストアが自社の組織内にあるあいだは、いくつかの制限が付きます。

カスタムアプリと下書きアプリはインストールできません。実際の注文も通らず、配送ラベルの発行はテスト専用です。

ファイルと動画と3Dモデルの保存上限は、Basicプラン相当に抑えられます。ストアフロントには閲覧用のパスワードを求める画面が表示され、一般公開の状態へ切り替えることはできません。

テーマのカスタマイズと表示の確認は、組織内にあるあいだもできます。無料アプリとパートナー向けアプリの設定も同じです。

譲渡前に確認できない項目があります。本番の決済、配送ラベルの発行、保存容量、一般公開への切り替え

自社側でこれらを譲渡直後の確認リストに入れておくと、引き渡し後の手戻りを防げます。

譲渡を終えたストアは、プロモーションや無料体験の対象外になります。

プランの割引が使えないため、見積もりの段階でこの分を織り込む必要があります。

1-3. 収益は毎月続くものと一時金に分かれる

ストア構築と紹介で受け取れるものは、2つに分かれます。月ごとに発生し続けるものと、条件を満たした時点で一度支払われるものです。

2026年8月10日から新しい条件が適用されます。同日以降に契約または譲渡された案件が対象で、それより前の案件は従来の条件のまま据え置かれます。

新しい条件で毎月続くのは、クライアントに引き渡したストアの利用料と売上に連動する分です。一時金は、Plusへの紹介が成立したときに発生します。

アプリとテーマの販売は、これとは別の計算になります。

StarterとLiteは収益分配の対象になりません。既存ストアに入るコラボレーターアカウントも、継続コミッションの対象外です。

適用される率と条件は、契約日によって変わります。契約日ごとの違いと支払いの時期はShopifyパートナーのなり方|登録手順と報酬の仕組みをご参照ください。

2.実績で段が上がるサービスパートナーと基準で認定されるテクノロジーパートナー

分かれ道のイメージ

パートナーは、マーチャントに何を提供するかで2つの系統に分かれます。

サービスパートナー:ストアの構築や運用を請け負う

テクノロジーパートナー:アプリや外部システムとの連携を提供する

系統によって評価のされ方も違います。サービスパートナーには5段階のランクがあり、テクノロジーパートナーにはカテゴリー別の基準に適合したことを示す認定があります。

2-1. ストア構築と移行を担うサービスパートナー

請け負う範囲は、ストアを作る工程から公開後の運営まで広がります。テーマの実装、決済と配送の設定、データを見ながらの改善が入ります。

移行は、他のECカートのストアをShopifyへ移す作業です。商品データや顧客データ、既存のURLの扱いまで含めて引き継ぎます。

PlusとEnterpriseは、要件の複雑さが増したマーチャント向けの契約形態です。この2つが関わる案件では、Shopifyの営業担当と組んで商談を進めることもできます。

新規の構築でも移行でも、要件を固める前に着手すると後戻りが増えやすくなります。

工程ごとに何を決めるかはShopify構築の流れ|要件定義〜公開の全ステップをご参照ください。着手前に社内で固めておく項目が分かるようになります。

2-2. アプリ開発と連携を担うテクノロジーパートナー

品質を示す枠組みとして、Certified Technology Partner Programの認定があります。アプリや外部システムの連携を提供する側が対象です。

認定を受けたアプリは、アプリストアに加えてテクノロジーパートナー向けのディレクトリにも掲載されます。

Shopifyは審査の要件を7つに区分しています。いずれも満たすことが前提で、選べる形ではありません。

区分主な内容
一般アプリストアの掲載要件とカテゴリー別の基準
ソリューション最新バージョンへの追随と移行方針
サポート応答体制と稼働状況の告知
データ保護顧客データの扱いと個人情報保護法への対応
セキュリティ第三者による定期的な脆弱性診断と暗号化
インフラと信頼性と性能負荷試験と稼働率の目標値
法務とコンプライアンスプライバシーポリシーとデータ保護契約の整備

サポートは24時間365日の世界対応、インフラは稼働率99.9%の目標値が求められます。

要件はアプリのカテゴリーごとに分岐し、満たすだけで受け入れが保証されるわけではありません。

3.Registeredから始まる5段階で増えるのは露出と支援

下から順に上がっていく段階構造を、階段や積み上げたブロックで表す

5段階はRegistered、Select、Plus、Premier、Platinumの順に並びます。出発点がRegisteredで、以降の段は実績で得るものです。

このPlusは段の名前で、Shopify Plusというプランとは別のものです。

ガイドは各段が想定する関わり方も示しています。Registeredは体制づくり、Selectは新規のマーチャントを迎えて立ち上がりを支える段です。

Plusは複雑な要件への対応、Premierはより大きく複雑な環境での継続的な成果が想定される段です。Platinumはエンタープライズを対象に規模を伴って動く段になります。

段が上がると、マーチャントから見つけてもらうための露出と、Shopify側から受けられる支援が増えます。特典表にはこのほかに、Shopifyのチームへの優先アクセスと成長計画での協業も並びます。

3-1. 掲載とバッジはランク到達で付与される

段に届くと、自社の見え方が2つ変わります。

ひとつは、マーチャントが依頼先を探すときに見る一覧ページに載ること。パートナーディレクトリと呼ばれ、ここから問い合わせが届きます。

もうひとつが、自社の段を示すロゴ画像(バッジ)です。

どちらも自社から申し込む形ではなく、段の判定にもとづいて対象が決まります。

段に到達すると生じるのは掲載の資格までです。プロフィールを公開できるのは、招待を受けた後です。

継続的に招待が届くのはPlus、Premier、Platinumの3段です。掲載が保証される下限はPlusの段とされています。

Registeredの一部にも掲載の対象は広がっています。ただし掲載資格のページに、Selectの段についての記述はありません。

バッジはパートナーダッシュボードの事業概要から取得できます。選択肢が出ない場合は、段の条件を満たしていないか、アカウントの権限が制限されている場合です。後者なら所有者にアクセス権を依頼します。

3-2. 専任担当と資金支援は招待制で提供される

Shopifyには担当者が付き、成長計画の相談に応じてくれる仕組みがあります。資金の枠が出る特典もあります。

招待制と明記されているのは、専任担当のパートナーサクセスマネージャー、市場開発の資金、自社の事業開発の資金です。

いずれも段に到達しただけでは付きません。

資金支援の用途や申請の条件は公開されていないため、提供の有無は担当者かサポートに確認します。

4.2026年の昇格は収益額と新規獲得件数で決まる

昇格要件となる収益額と新規獲得件数の判定を表すグラフと数値資料のイメージ

昇格の判定は、収益額と新規獲得件数で行われます。ティアガイドの2026年第3四半期版に、当年は資格を免除し商業実績のみを評価すると書かれています。

ここでいう資格は、Shopify Academyの評価で得られる技能の認定です。ただしディレクトリの掲載条件のページは、2026年7月時点でもPlusの段の要件として認証済みスキルを挙げています。

4-1. 収益|新規紹介と既存支援の強いほうで判定される

自社の実績は、2つの数え方で測られます。新しくShopifyに迎えたマーチャントから生まれた収益と、継続して支援しているマーチャントから生まれた収益です。

前者に入るのは、自社が作って引き渡したストアが稼働した分。Shopifyが確認したPlusとEnterpriseの紹介、営業と組んで進めた商談も含まれます。

後者に入るのは、マーチャントのストアに権限をもらって入り、運用を支えている場合の収益です。

コミッションの支払い対象と、昇格の判定に入る収益は別の物差しです。コラボレーターアカウントでの関与はコミッションの対象になりませんが、判定では計上されます。

数えるのは、マーチャントがShopifyに支払う額です。そこから自社に分配される額ではありません。

Plusの段については、金額の数え方まで公開されています。ディレクトリの掲載条件に、直近5年のあいだに獲得したマーチャントからの年間収益と書かれています。他の段は対象期間が直近5年と示されているだけで、年額か累計かの記載はありません。

2つのうち数値の高いほうが採用されます。金額はShopifyが自社の関与を検証したうえで計上されます。

閾値は次のとおりです。Shopify Partner Program Tiering Guideのサービストラック版、2026年第3四半期の基準です。見るのは同じ行の2つで、どちらか一方に達していれば足ります。

新規で迎えたマーチャントの収益(米ドル)継続支援しているマーチャントの収益(米ドル)
Select10万以上50万以上
Plus50万以上250万以上
Premier200万以上1,000万以上
Platinum500万以上2,500万以上

Selectなら、新規で10万ドルに届くか、既存支援で50万ドルに届くかのどちらかです。両方が閾値を下回る場合、2つを足して届かせることはできません。

2つの列には規則性があります。既存支援側の必要額は、表の4段すべてで新規側の5倍です。

4-2. 獲得件数|上位2段には通常プランの代替経路がない

収益の条件を満たしても、それだけでは昇格しません。自社が新しくShopifyに迎えたマーチャントの件数も、目指す段の水準に届く必要があります。

数えるときは、マーチャントの契約を2つに分けます。BasicとGrowとAdvancedをまとめた通常プランと、要件が複雑なマーチャント向けのPlusとEnterpriseです。

必要な件数は段ごとに決まっています。注目したいのは、段によって「または」があるかどうかが変わる点です。

新規獲得件数
SelectPlusかEnterpriseの案件で1件以上、または通常プランで10件以上
PlusPlusかEnterpriseの案件で2件以上、または通常プランで40件以上
PremierPlusかEnterpriseの案件で4件以上
PlatinumPlusかEnterpriseの案件で6件以上

PremierとPlatinumの行には、通常プランの条件がありません。通常プランを何件積み上げても、この2段には届きません。経路はPlusとEnterpriseの案件だけです。

通常プランで40件を積んでPlusの段に入っても、その先は経路が変わります。Premierの4件は、PlusとEnterpriseの案件でしか埋まりません。

SelectとPlusは直近5年、PremierとPlatinumは直近2年で数えます。期間は判定日を起点に、そこからさかのぼります。

判定は1月、4月、7月、10月の年4回ですそのたびに数える範囲が新しくなり、境目を過ぎた案件は順に対象から外れます。

Platinumなら、直近2年でPlusかEnterpriseの案件が6件。ちょうど6件の状態で2年前の1件が外れると、条件を割ります。

既存のマーチャントが言語や通貨ごとに増やしたストアは、件数に入りません。

段は上がるだけでなく、要件を満たさなくなれば下がります。降格がどの判定回で反映されるかは公表されていません。規約の違反があれば、段そのものを維持できません。

自社の段はパートナーダッシュボードに表示されます。次の段を狙う場合は、直近の実績を4つに分けて数えます。

・自社が関与して稼働した新規マーチャントの収益

・継続支援しているマーチャントの収益

・通常プランの新規獲得件数

・PlusとEnterpriseの新規獲得件数

前の2つを収益の表、後の2つを件数の表と突き合わせます。

5.ランクの表示には差し替えと商標のルールが伴う

チェックリストのイメージ

到達した段は、そのまま自由に掲出できるわけではありません。使用の条件と、段が変わったときの期限が定められています。

あわせて、Shopifyの商標を広告で使うことにも別の制限があります。

5-1. バッジの差し替えはランク変更から48時間以内

段に届いても、その日から掲げられるわけではありません。使用を始められるのは、到達がShopifyから通知された後です。

差し替えの期限は48時間昇格と降格の双方に適用されます。

古い段のバッジを使い続けると、自社のパートナーシップの状態が不正確に表示されます。バッジの改変と翻訳も認められていません。

商標の使用ガイドラインに違反すると、ブランド資産を使う許諾が取り消されることがあります。重い違反や繰り返しは、プログラムでの立場にも影響します。

差し替えの対象は自社サイトだけではありません。提案資料や見積書、営業用の配布物にも段の表示が入ります。

掲出箇所を先に一覧にしておくと、48時間という期限のなかで漏れなく差し替えられます。

5-2. 廃止されたプログラム名は終了日以降使えない

最初に照らし合わせたいのがShopify Expertsです。この名称と対応するマーケットプレイスは2023年12月に終了しました。

Plus Partner Program(日本語表記はPlusパートナープログラム)は2024年12月をもって終了しました。

Plus Certified App Programは2025年12月に終了しています。テクノロジー側で使われていたPlus、Premier、Platinumという段の名称も、同じ時期に廃止されました。

終了日を過ぎた後の使用は認められません。自社サイトと提案資料を3つの名称で検索し、残っていれば削除するか現行の名称へ置き換えます。

広告での商標利用には別の制限があります。書面での許可がない限り、クリック課金型の広告全般でShopifyの商標を使うことはできません。検索連動型に限った話ではありません。

広告コピーでの使用、Shopifyを含むロングテールのキーワード、綴りを変えた表記、公式の提携を示唆する広告も対象です。

あわせて契約はキーワード広告のキャンペーンにShopifyをフレーズ一致の除外キーワードとして追加することを義務としています。

商標使用の書面による許可は、まれな場合にしか与えられません。判断はShopifyの裁量です。

PremierとPlatinumで担当のパートナーマネージャーが付いている場合は、その担当者に相談する形が案内されています。

規約違反時は、通知、是正計画、特典の停止、除名の順に進みます。

6.よくある質問(FAQ)

よくある質問に答えるイメージ

Shopify Academyの資格は昇格に必要なのか

資料によって記述が分かれています。ティアガイドは2026年の免除を明記し、ディレクトリの掲載条件のページは2026年7月時点でも要件を残しています。残っている要件は、組織全体で認証済みスキル10件、1件以上の取得者が3名以上です。

どちらが現在の運用かは公開情報から判断できません。2027年以降の扱いも公表されていないため、免除を前提にしない扱いが無難です。

取得した認定は残り、クライアントに自社の得意な領域を示す材料として使えます。

複数のパートナーIDがある場合に実績はどう評価されるのか

組織が複数のIDを持つ場合、実績は合算されうると記載されています。ステータスを主となるIDに紐づける形も取られますが、いずれもShopifyの裁量です。

法人でないと登録できないのか

法人でなくても登録できます。契約は個人の場合を条件分岐として扱っており、法人格を前提にしていません。

ただし事業として行うことが条件で、個人や家庭、家族の用途は認められていません。

個人の場合は年齢の条件も付きます。18歳、または居住地とパートナー活動を行う地の成人年齢のうち、最も高いものを満たす必要があります。

まとめ

まとめのイメージ

段を上げるかどうかは、体制への投資と釣り合うかで決まります。露出と支援を得るために、収益と件数を積む形を作るかどうかです。

判断の起点は、自社の案件がどの規模で積み上がっているかです。通常プランの件数が伸びる体制ならSelectとPlusの段への経路があり、要件の複雑なマーチャントの案件が続くならさらに上が視野に入ります。いずれも収益の条件を満たしたうえでの話です。

掲載と専任担当が自社の受注経路に結びつかない場合、段を上げる投資は後回しにできます。見るのは、直近の受注が紹介経由か自社の営業経由か。そこで判断が分かれます。

紹介経由が薄いうちは、掲載を得ても受注は動きにくい部分です。

発注側がどの段を見て選んでいるかはShopify制作会社の選び方|費用・実績・認定ランクで見極めるをご参照ください。

RaboはShopifyパートナーとして、構築と移行を手がけています。要件定義の段階から入る形にも対応しています。 相談の入口として多いのは、次の3つです。

・依頼先を段だけで選んでよいか判断できず、比較の基準が決まらない

・他のカートからの移行で、商品データや既存のURLの引き継ぎ方が固まっていない

・標準機能とアプリのどちらで実装するかの切り分けがついていない

当てはまる項目があれば、その内容と案件の規模、希望の公開時期を添えてRaboにご連絡ください。初回のやり取りが短くなります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

お問い合わせ

関連記事

おすすめ記事

Copyright © Rabo Inc. All Rights Reserved.