Shopify vs MakeShop vs カラーミー比較|日本向けECの最適解

Shopify vs MakeShop vs カラーミー比較|日本向けECの最適解
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「Shopifyが話題だけど、日本向けに売るなら国産のカートのほうが無難なのでは」。EC立ち上げやリニューアルを考え始めると、たいていここで一度立ち止まります。海外発で勢いのあるShopifyと、国内の商習慣に慣れたMakeShop・カラーミー。どれも正解に見えて、決め手が見つかりません。

ただ、この「国産なら無難」という第一感は、半分当たっていて半分そうではありません。日本向けの機能は国産が手前から揃えている一方で、費用や拡張性まで含めると、順位は入れ替わります

この記事では、3社のどれが優れているかを決めつけません。費用・国内対応・拡張性・越境という4つの軸で違いを並べ、そのうえで規模・越境意欲・予算から「自社にとっての最適解」を選び取れるように整理します。読み終えるころには、自社がどれに寄せて検討すべきか、見当がついているはずです。

1.「世界一だから」「日本向けだから」で選ぶと外す、本質的な違い

ネットショップ選定で進む方向を見極める分かれ道の標識のイメージ

「世界で一番使われているから」「日本のサービスだから安心」。選ぶ理由がこのどちらかに寄ると、自社に合わないサービスを選んでしまうことがあります。3社は優劣で一列に並ぶのではなく、想定している使い手と、回せる運用の前提が、それぞれ違うからです。

1-1. 想定しているユーザーが、そもそも違う

カートを比べ始めると、つい「いちばん優れているのはどれか」を探してしまいます。けれど3社は、最初から違う使い手を思い浮かべて作られています。だから探すべきは「優れた一社」ではなく、「自社に近い使い手を想定した一社」です。

Shopifyは、世界で売ることやブランドを自分で作り込むことを前提にしています。MakeShopは、機能を使いこなす中〜大規模の運営者を。カラーミーは、まず国内で小さく始めたい人を。同じ「ネットショップを作る道具」でも、念頭にある事業者像がそれぞれ異なります。だからこそ、自社がどの像に近いかを先に確認してください。

「世界一だから」でShopifyを選んだ小規模店は、使わない拡張性を抱えながら、国内対応を自分で組み込む手間が生じやすいです。逆に「日本のサービスだから」でカラーミーを選んだ拡大志向の店は、伸びた先で機能の天井にぶつかることがあります。どちらも、道具と自社の想定がずれていたサインです。

選ぶ前にまず、自社がどの使い手に近いかを見極める。国内中心の小さな立ち上げか、機能を束ねる中〜大規模か、世界とブランドを狙うD2Cか。この見極めが、3社比較のいちばん上流にあります

1-2. 機能はあっても、運用が回らないことがある

比較表で「○」が並んでいても、その機能を自社が回せるとは限りません。できることと続けられることは別物だからです。選定でつまずく多くは、機能の有無ではなく運用の現実で起きます。

たとえば、こんな詰まり方をします。

Shopifyで必要機能をアプリで足していくうち、気づけばアプリが何本も積み上がり、毎月の更新と相性チェックが運用上の負荷になる

MakeShopの豊富な機能を、数人のチームでは使い切れず、月額に見合わないまま持て余す

カラーミーで手早く始めた店が、注文が増えた段階で手作業の出荷に追われ始める

いずれも、導入時点の比較表からは見えません。機能が「ある」ことと、それを日々の人手で「回せる」ことのあいだに、落とし穴があります。

だから機能の数や有無だけで決めると、運用フェーズで詰まります。いま自社が割ける人手と、これから増える注文量に、その機能が耐えるか。そこまで見て初めて、選定の精度が上がります

2.費用・国内対応・拡張性・越境——違いはここに表れる

複数のECカートを比較する評価軸を並べたチェックリストのイメージ

3社の違いは、費用・国内対応・拡張性・越境の4点に集約されます。軸ごとに、何がどう違うのかを並べていきます。

2-1. 費用|手数料まで含めると、順位は変わる

3社の料金ページを並べて月額だけを見ると、いちばん安いのはカラーミーのフリープラン(月額0円)です。ところが取引が増えると、この順位は崩れます。固定費(初期+月額)と決済手数料の構造が、3社で逆を向いているからです。

料金には性質の違う2つの軸があります。毎月決まって出ていく固定費と、売れた分だけかかる決済手数料です。フリープランは固定費がかからない代わりに手数料が高く、月額のかかる有料プランは手数料が3%台前半まで下がります。だから「月商が小さいうちは固定費の安いプラン、伸びてきたら手数料の低いプラン」へと、有利なプランが入れ替わります。

カラーミー1社の中でも、月商15万円あたりがフリープランとレギュラープラン(月額4,950円・手数料3.4%)の分かれ目です。ここを境に、固定費を払ってでも手数料の低いレギュラーのほうが安くなります。3社を並べると、入れ替わりはもっとはっきりします。

月商10万円ではカラーミー フリーが最安で、MakeShopが倍以上に見えます。それが月商300万円になると、フリーは手数料がふくらんで最も高くつき、低コストに見えなかったMakeShopが上位に並びます。

月額の数字だけで選ぶと、売上が伸びた段階で「思っていたより月数万円かかっている」状態になりがちです。費用は月額単体ではなく、自社の月商と取引件数を当てはめた総額で見る。これが3社比較の出発点になります。どの月商でどれが有利かは、規模ごとの選び分けとして整理していきます。

2-2. 国内対応|日本のECで必要な機能が、抜けることがある

ギフト用に「のし」をつけたい、支払いはコンビニで。国内のお客様には当たり前のこうした要望が、海外発のShopifyでは標準のままだと受けられないことがあります。抜けやすいのは、決済と贈答まわり。MakeShopとカラーミーは日本の商習慣を前提に作られているぶん、ここが最初から備わっています。

Shopifyで標準のままだとつまずきやすいのは、次の3つです。

・コンビニ決済・後払い:Shopify Payments単体では扱えず、KOMOJUなどの決済代行を別途つないで追加する

・のし・ギフトラッピング:標準のカート画面に設定項目がなく、専用アプリ(電通デジタルのギフトラッピング&のし専用アプリ、シンプルギフトラッピング等)で足す

・代引き・クール便・離島料金などのこまかい配送条件:国産アプリを足して対応するケースが多い

いずれも実現はできます。アプリや決済代行を組み合わせればいい。ただ、国産カートなら追加作業なしで使えたものを、Shopifyでは一手間かけて組み込む。その差が国内対応に出ます。

一方MakeShopは、コンビニ決済・代引き・キャリア決済・Paidyの後払い・PayPay・楽天ペイなどを、はじめから選んで導入できます。カラーミーも国内の決済代行を自由に選べ、日本語の電話・メールサポートが付きます。日本の買い物客がよく使う支払い方法や贈答の習慣に、サービス側がもともと寄せて設計されている格好です。

国内対応の差は、機能の有無というより「標準で持っているか、足して持たせるか」の差です。自社の注文に、コンビニ払いやのし対応がどれくらい絡むか。その比率が高い店ほど、この一手間の差は重くのしかかってきます。

2-3. 拡張性|デザインの自由度とアプリ追加

3社とも、用意されたテンプレートをそのまま使うだけではありません。HTMLやCSSに手を入れてデザインを変えられます。違いが出るのは、機能をどう増やすか。外に足していくShopifyと、本体に積んである国産2社で、拡張の向きが逆になります。

Shopifyは、機能拡張をアプリに任せる設計です。サブスク決済もポイントも会計連携も本体には持たず、1万を超えるアプリから選んで足していきます。テーマはLiquidというコードで細部まで書き換えられ、必要なら外部の開発も組み込めます。土台は身軽。足りない機能は外から継ぎ足していく構造です。

対してMakeShopは、機能を本体側に積んでいます。業界トップクラスの機能数をうたい、定期購入・会員ランク・BtoB取引といった重い機能まで、標準やオプションで用意されています。デザインもHTML/CSSと独自タグで作り込むことができ、最上位のエンタープライズではパッケージに近い自由度になります。

カラーミーは、用意されたテンプレートをベースに整えるのが基本線です。上級モードに切り替えればHTML・CSSを編集でき、見栄えのいいサイトは十分作れます。ただアプリ追加やエンタープライズ級の作り込みと比べると、踏み込める範囲はあらかじめ決まっています。手軽さと引き換えの設計です。

拡張性は、一列に順位をつける話というより、増やし方の設計思想の差として表れます。アプリと外部開発で広げる前提か、本体に積まれた機能で完結させる前提か、テンプレートを手早く整える前提か。この設計思想の違いは、最後の軸——越境対応にもそのまま効いてきます。

2-4. 越境EC|多言語・多通貨・海外配送への対応差

Shopifyはカナダ発で、175カ国以上で使われています。多言語・多通貨・海外配送が、サービスの土台に組み込まれています。一方MakeShopとカラーミーは国内向けに作られていて、越境は外部の代行サービスを足して対応します。同じ「越境できる」でも、持たせ方がまるで違います。

Shopifyの越境はShopify Marketsが標準で担います。自社サイトをそのまま多言語・多通貨化し、海外のお客様は自分の言語と通貨で、自社のストアで直接買い物します。国別ドメインの生成、関税・輸入税の見積もり、現地の決済手段まで、ひとつの管理画面で設定できる。翻訳は公式のTranslate & Adaptから始め、精度が要るときにアプリを足します。サイトも売上データも、自社の手元に残ります。

対してMakeShopとカラーミーは、WorldShopping BIZのような越境代行サービスを連携させて海外に売ります。海外からアクセスがあると、その人にだけ代行業者の専用カートが表示され、注文受付・購入代行・国内倉庫からの海外発送・多言語サポートまでを代行側がまとめて引き受けます。店側は国内とほぼ同じオペレーションのまま、手間をかけずに海外へ売れる。MakeShopは自社サイトの翻訳機能を持ちません。ただし越境の実務を丸ごと代行側に任せられる設計です。カラーミーも同じく、WorldShopping BIZやBuyee Connectをアプリストアから追加して使います。

違いは、自社サイトを国際化するか、海外対応を外部に委ねるか。前者は手間と引き換えに自由度とデータを握り、後者は自由度を手放す代わりに手間がほぼかかりません。越境をどこまで本気で育てたいかで、向く方が変わってきます。

3.「自社はどれを選ぶべきか」を規模・越境・予算で判断する

自社に合うECカートを規模と予算から見極める検討書類のイメージ

ここまでの違いを、自社の条件に当てはめていきます。規模・越境意欲・予算の3つを見れば、向くサービスはおおよそ絞れます。

3-1. コストを抑えて国内で完結するなら、カラーミー

国内のお客様向けに、固定費を抑えて始めたいという条件なら、カラーミーがいちばん収まりよく回ります。決め手は価格の安さそのものより、アプリも代行も足さずに国内向けの運営が素のまま完結する手軽さです。

日本語の電話・メールサポートが付き、決済も配送も国内の当たり前に最初から沿っています。テンプレートをベースにHTML・CSSで見た目を整えれば、見栄えのいい店も作れます。小さく立ち上げて、売上が伸びた段階で上位プランへ移る流れに無理がありません。

月額だけならShopifyのBasicも近い水準で組めます。それでもカラーミーを推すのは、海外発のサービスにありがちな「国内仕様をあとから足す手間」がいらないからです。立ち上げの一歩を軽くしたい店ほど、この差が出ます。

月商がまだ小さく、お客様の中心は国内、まずは自分の手でショップを立ち上げたい。そんな段階の事業者に向いた選択です。

3-2. 中〜大規模で定期購入やBtoBなら、MakeShop

定期購入や卸取引(BtoB)、会員ランクまで、ひとつのサービスで回したい。中〜大規模でそう考えるなら、MakeShopが手堅いです。重い機能を本体側に積んでいるからです。

サブスクも会員制もBtoBも、アプリを何本も組み合わせずに、用意された機能とオプションで一本化できます。複数の仕組みを同時に走らせても、管理が分散しにくい。機能を束ねて回す運用ほど、この一元化が力を発揮します。

裏を返せば、固定費は3社のなかで重めです。その月額が投資として見合うのは、積まれた機能を実際に使い切れる規模に入ってから。立ち上げ期に背伸びしても、機能より先に固定費の負担が重くなります。

ひとつの目安として、月の注文がおおむね500件を超えて手作業がきつくなり、定期購入や卸といった複数の仕組みを束ねて回したくなったあたり。MakeShopの土俵はそこから先です。

3-3. 拡張性とD2C・越境を狙うなら、Shopify

自社の世界観を作り込み、いずれ海外も自前で伸ばしたい。その狙いがあるなら、Shopifyが伸びしろで上回ります。アプリと外部開発で拡張は青天井、越境も自社サイトのまま育てられるからです。

テーマをコードから書き換えてブランドの世界観を出し、越境も、自社サイトのまま自分の手で広げられます。売上データも自社に残るため、D2Cのように顧客との関係を資産にしていく事業と相性がいい。

その自由度は「自分で組む前提」と表裏一体です。コンビニ決済やのしといった国内の当たり前は、決済代行やアプリを足して用意する手間がかかります。国内向けに素早く完結させたいだけの店には、使われないまま残る自由度になりかねません。

ブランドを腰を据えて育てたい、海外も視野に入れている、作り込みの手間を投資と捉えられる。そういう事業者にとって、Shopifyの拡張性は将来の打ち手の広さに直結します

4.よくある質問(FAQ)

ネットショップ開設のよくある疑問を表すクエスチョンマークのイメージ

導入を具体的に進める段階で、よく挙がる3つに答えます。

4-1. 既存サイトや他カートからの移行は、どれくらい手間がかかる?

商品データはCSVで移せることが多く、点数が多くてもまとめて取り込めます。手間がかかるのはむしろ別の工程です。デザインの作り直し、顧客・注文履歴の引き継ぎ、そして既存URLからの転送設定。とくにURLが変わるとこれまでのSEO評価が一度リセットされやすいので、リダイレクトの設計が要ります。規模の大きいサイトほど、ここの段取りが移行作業の山場になります。

4-2. 後からサービスを乗り換えすることはできる?

できます。ただし「いつでも気軽に」とはいきません。商品データは持ち出せても、デザインは作り直し、URLも変わるため、移行とほぼ同じ手間がもう一度かかります。だからこそ最初の選定が効いてきます。いまだけでなく、2〜3年先に伸ばしたい方向まで見て選んでおくと、早すぎる乗り換えを避けられます。

4-3. 自分で作るのと制作会社に頼むの、どちらがいい?

国内向けにテンプレートで素早く立ち上げる範囲なら、自分で作っても十分に形になります。プロの手が効くのは、デザインを作り込みたいとき、Shopifyでアプリや決済代行を組み合わせるとき、他カートからの移行を伴うとき。つまずきやすい工程ほど、任せる価値が出ます。社内に割ける人手と、求める完成度を天秤にかけて決めるのが現実的です。判断に迷う場合は下記のお問い合わせフォームでご相談いただけます。

5.まとめ

自社に最適なECカート選定を総括するノートとチェックリストのイメージ

3社に、唯一の正解はありません。決まるのは、自社の条件のほうです

国内中心で小さく始めるならカラーミー、機能を束ねて中〜大規模で回すならMakeShop、ブランドと越境を自前で育てるならShopify。費用も、月額の数字ではなく取引量を当てはめた総額で見れば、有利なサービスは入れ替わります。つまり問いは「どれが優れているか」ではなく、「自社はいま、どの規模で、どこまで越境を狙い、いくらまで投じられるか」。ここが定まれば、3社は自然と絞れます。

逆にこの3点があいまいなまま機能の多さで選ぶと、運用フェーズで詰まります。まずは自社の現在地(規模・越境意欲・予算) を書き出すところから始めてみてください。

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